血糖値スパイクとは血糖値がスパイク状に変化すること。
通常の血糖値の検査、ヘモグロビンA1c,空腹時血糖だけでは
血糖値が時間で変化している実態はわかりません。
なかには食後の血糖値と15分後、30分後に急激に血糖値が下がり
60mg/dlの差のある人もいます。
先日、慢性疲労で相談にみえたお客様ですが、この方のお薬手帳を
拝見させていただくと、処方されている薬がSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン
再取り込み阻害剤)と就寝時に非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤でした。
医師は「うつ」と診断し、「血糖値スパイク」による低血糖から
眠気・イライラ・興奮・不安感・集中力の低下などがあらわれていること
には考えが及ばなかったようです。
お客様が空腹だというので血糖値を測っていただいたところ
177mg/dlもありました。
血糖値の異常は関心をもたず向精神薬が処方されたことになります。
この高血糖に対しインスリンが大量に放出されるため、下がりすぎた低血糖
状態をもとに戻そうとアドレナリン・ノルアドレナリン・コルチゾールと
いった興奮系ホルモンが分泌されます。
これらのホルモンにより、イライラ、興奮、恐怖、動悸など自律神経の
乱れがでます。
以前、「うつ」のお客様で症状が改善しているので自己判断で
SSRI(選択的セロトニン受容体阻害剤)を断薬しようとして
大変な苦労をされたお話を半日聞かされたことがあります。
実際は向精神薬の離脱は簡単なことではなく、医師の指導のもとに
時間をかけて慎重におこなっていくものです。
「うつ」で悩んでいる方のなかにこのように「血糖値スパイク」で「うつ」
症状が出ている方がかなりいるようです。
参考図書 「血糖値スパイク」が心の不調を引き起こす 溝口 徹 著
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