「腰背痛を治す、独活寄生湯、それ腰背痛は皆なお腎気虚して、冷湿地に臥し風にあたり得る
ところなり。
速やかに治すこと時ならざれば、しばしば脚膝に流入し、偏枯冷痹にて緩弱し、あるいは腰痛し
攣脚して重痹となる、宜しく急ぎこの方を服すべし。『備急千金要方』
偏枯:半身不随
冷痹:寒痹(激しい痛み)
冷湿地に居住することが、半身不随に関係することをいっています。
腰背痛のご相談で来られる方は、年配の方が多く、ほとんどが腎虚をかかえているとみています。
また居住環境や仕事場などを質問すると冷湿地です。
この処方は体内の気・血・腎精を補い、病邪の風・寒・湿を取り除いてくれます。
単独でだすことは少なく、つい先日も看護の仕事をされている両膝の痛みの方でやや
浮腫があったため、薏苡仁(ヨクイニン)湯を一緒にお出ししたところ、2週間ほどでよくなり
喜んでいただきました。
コメント