経済の成長に伴い中国でも急速に糖尿病が増え深刻な問題になっています。
中医学治療に関して、日本ではいままでは、上焦(肺)中焦(脾胃)、下焦(腎)に
分けての三焦弁証が中心でした。
近年研究が進み、新しい中医理論が発表されるようになりました。三焦弁証は糖尿病が
かなり進んだ段階なので「補益」が中心でした。
現在は検査が進み、症状のない早期に糖尿を発見出来るようになり「清瀉解毒」といい
不生産物を除く「瀉法」が多く用いられるようになりました。
糖尿病ではインシュリンを分泌する膵臓が問題になるわけですが、西洋医学では
「血糖値」がすべてなので、インシュリンの分泌を促進する薬剤や、糖の吸収を
遅らせる薬剤を中心に使用します。
これらの薬剤を使用し続けることで「脾胃」の疲弊が出て、肝・心・脾・肺・腎に
悪影響が出ると考えられます。
また随伴症状など合併症が確実に進んでいきます。
最近中国最先端の「脾」を中心とした、「五臓代謝平衡法」をご紹介していきたい
と思います。(中医学でいう脾は西洋医学の脾とは違っています。)
ブドウ糖も精微物質(人体のエネルギーのもと)なので、これを運化(体全体に
運び変化させる)する「脾」を考えるのは当然といえます。
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